本なんていつから何を読もうが個人の自由なのだ、と信じてはいるのですが、それでも「えっ、今更、村上春樹!?」と少なからず思われそうですが、先日読了した「走ることについて語るときに僕の語ること」をきっかけに(投稿記事「村上春樹氏を初体験・・・走ることについて語るときに僕の語ること」を参照)、一気に自分の中の「村上春樹は難しい」といった偏見が解けてしまいました。
実は、以前から「村上春樹氏の本はいつか読みたいな~」とは考えていたんです。以前購入した「b*p vol.8」という雑誌の「レッツ、村上春樹。」という特集号も手元にあります。この雑誌、もともとは内田樹氏の村上春樹氏に関する記事が掲載されているから購入したのですが。
今、村上春樹氏経験の2冊目として、河合隼雄、村上春樹著「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」(新潮文庫:1999年1月)を読んでいます(といっても、この本は対談集ですからちょっと異色かも・・・)が、「初体験」の時と同じように、村上春樹氏は自分の書いた小説に関する背景、特にその時々の気持ちや状況を説明している・・・
村上春樹氏を上記の2冊から始めたのも「はまる」理由かもしれません。何といっても、多くの著作に関する背景が説明されていまし、「なるほど!そんなことがあったのか」なんて理解したことで読み進めることができるのでは・・・なんて考えているわけです。
う~ん・・・ちょっと嫌な予感・・・村上春樹氏にはまりそう・・・まずは無難にデビュー作から順番に読んでいこうかな。
- 【読了】【読後感想】:村上春樹著「風の歌を聴け」(講談社文庫:2004年9月)
- 【読了】【読後感想】:村上春樹著「1973年のピンボール」(講談社文庫:2004年11月)
- 【読了】【読後感想】:村上春樹著「羊をめぐる冒険(上)」(講談社文庫:2004年9月)
- 【読了】【読後感想】:村上春樹著「羊をめぐる冒険(下)」(講談社文庫:2004年9月)
注:上記の出版年月日は、講談社からの文庫の出版日ですので始めて世の中に登場した年月とは相違しています。
【追記:2011年12月07日】
村上春樹氏のデビュー作から読み始めて・・・やっぱり村上春樹氏にはまっている自分がいます。上記、デビューからの 3 作品に関して、かなり古い公開記事ですが、内田樹氏が以下のように解説しています。
村上春樹の初期の三部作『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』を読み比べると、最初の二作が「目の前にある材料」で作られた作品であり、三作目が「目の前にない材料」で作られたものであることがわかる。「目の前にない材料」で作品を作り出すためには、「手が勝手に魚をおろす」だけの技術が身体化していなければならない。
ジュリアン・ジェインズ的に言えば、毎日毎日あらゆる種類材質の魚をおろしているうちに、「右脳」で魚をさばくようになってくる。
おしゃべりをしたり、音楽を聴いたりしながらも、手元も見ないで、魚をさくさくさばけるようになる。そんなことを続けているうちにある日「そこに存在しない魚」を手が勝手におろしてしまうという「奇跡」が起こるのである。村上春樹の創作技術を下支えしているのは「ピーターキャット」のカウンターで、客のおしゃべりの相手をしながら、レコードをかけかえ、酒を作り、料理を作り、レジを叩いていたときの経験だろうと私は思っている。たぶんそのときに村上春樹は「手が勝手に魚をおろす」こつを身にしみこませたのである。
(「内田樹の研究室::詩人と批評家」より抜粋)
流石は内田建氏である!って思っちゃう。まだまだ、内田樹氏の影響が強い私ですが、こうして解説を読んでみるとなるほどな~三作目も読みたくなってしまいます。


